新型コロナの影響で第72回「沖展」が開催されませんでした。入選作品の公開展示ができず残念です。
なので、こちらで公開しましょうね!
タイトル内容はポジティブなようで悲しいタイトルになってしまいました「壊れても復活できる」です。
普通に飾るような作品ではありませんが公開します。(ちなみに、5回目の入選で5年連続です)
壊す前の未完成作品です。
壊した最終完成作品です。
この作品はその年でしか通用しない作品です。
〔それはなぜ?!〕
こんな壊れた作品をいつまでも飾る方はいないと思うからです。
実は、この作品、沖縄のシンボルでもある首里城が燃えている生の姿を見てしまった後の作品です。燃えていく首里城を見ていた時、喪失感と脱力感が入り混ざった悲しい気持ちの状態で現場近くに立っていた自分。言葉では表現できない不思議な心の状態を記録に残そうと思いました。無残な姿を残したくないけど・・・。
と、葛藤しながらの作品です。
最初は、首里城を忠実に描き、それを壊す考えでしたが、描いた首里城を私のこの手で壊すことは無礼千万にあたるので中断。当初の頃のニュースでは「首里城の赤瓦の資料がなく再現不可能」と話題になっていた事をヒントに、赤瓦の屋根にしました。また、赤瓦を表現した額縁の一部を焼き「首里城火災」を表現しております。また、タイトルに「復元」を利用せず「復活」にした理由は首里城だけではなく「各々のマインドや地域が再び活発になりますように!」の祈りも込めています。
下段の写真が自身のスマホで撮影した首里城火災時の実際の写真です。
制作途中の話し-----
合わせガラスのため意外と壊すのも大変でした。中間にフイルムが入っているからです。(割れる時のガラスの散乱防止のためかな?)
片足に体重をかけて作品に乗りましたが割れず、そのポーズの状態で一点へ瞬間的に体重を掛けることでヒビが入りました。そのガラスのヒビに沿って分離しようと両手で引っ張るのですがバラけません。カッターで切り離すことを試みましたが不可。なんか辛かったです。首里城が抵抗されているようで・・・。
色々と試した結果、最終的にそのフイルムをバーナーで焼き離す方法で解決できました。
そして、最終仕上げとして、額縁内でガラスの破片が転がらないように固定、また細かいガラスの破片が隙間から飛び出さないよう背面を厳重に塞ぎました。
終わり
この作品にご意見頂くと、今後の創作作品に励みになりますので是非ご意見をお願いします♪
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